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2003.05.29
  
税理士と電子申告


来年の個人の確定申告からスタートするはずだった電子申告が、名古屋国税局管内だけで試験的に運用開始する事となりました。
ちょっとがっかりしましたが、とりあえずはスタートするようです。

私の予想では、最初から電子申告を実施する会計事務所はかなり少ないと思います。
電子署名等の技術的な問題については、またの機会に書きたいと思いますが、今回はそれ以前の問題について述べたいと思います。


ひとつは会計事務所にとって、電子申告を行う大きなメリットがないことです。
今までどおりの書面による申告書でも税務署は受け付けますし、まとめて郵送すればそんなに大きなコストもかかりません。
税理士自身の電子署名の取得や、納税者の税務署に対しての届出、電子署名の取得、その電子署名のやり取り等の手間を考えたらあえてやるメリットが見つかりません。

もうひとつは、税理士は全体的にITのスキルがかなり低いため、自力では電子申告が出来ず、結局はオフコンメーカーのいいなりで、電子申告をするためにシステムにお金がかかるということです。
オフコンメーカーは昔から税制改正等をビジネスチャンスととらえていますし、今回の電子申告でも積極的な営業をかけると思います。
ただ大きな違いは、税制改正は必ず対応しなければならないものですが、電子申告については従来どおりに書面でもいいわけですから、税理士の反応は鈍いと思います。

上記の理由からほとんどの会計事務所は、最初は様子見ではないでしょうか。

電子申告自体は、あくまでも行政の効率化が目的です。
電子申告を自分でしようとする納税者や国税局の方はメリットがありますが、税理士にはメリットがほとんど見当たりません。

今年の確定申告では、国税局のホームページの申告書作成コーナーがかなりの人気で、多くの人がアクセスしたようです。(その画面をプリントアウトすればそのまま申告書として使えました。)
そのようなことを考えると、一般の方の中にも電子申告のニーズはかなりあるような気がします。
電子申告は直接自分で申告する納税者からすれば、結構便利ではないでしょうか。(
あの確定申告時期の込んでいる税務署には誰も行きたくはありません。)


税理士からすればコストばかりがかかりメリットがそれ程見当たらない電子申告は、いいのか悪いのかよくわかりません。
紙での申告は受け付けないくらいの事はしないと、税理士側からの普及は結構遅れるのではないでしょうか。

そうなるとおそらく各税務署単位で電子申告の数にノルマがかけられ、その協力を各税理士会の支部に要請し、その支部の役員が・・・・・(以下自粛)


私のところは、もちろん最初から電子申告に対応します。
自力で対応してローコストでやる自信もあります。
各税理士が電子申告にどのような取り組みをするか今から楽しみです。

 
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