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  2001.06.09
 
「税理士法人」と「共同事務所」
 

平成13年5月25日衆議院本会議において「税理士法の一部を改正する法律案」が可決成立しました。裁判所における補佐人となる制度、書面添付に係る意見聴取制度の拡充などのほか「税理士法人制度の創設」が一つの目玉となっています。「弁護士法人制度の創設」に追従した格好です。

平成14年4月1日からの施行に伴い、この時期をにらんで「税理士法人」を設立する動きが活発化するものと思われます。

「税理士法人」の主な特徴としては次のものが挙げられます。

1.商法の合名会社の規定を準用しています。

よって株式会社の株主のような「有限責任」ではなく、株主=社員が「無限責任」を負うことになります。また「社員」は自然人(税理士)に限られ他の法人は「社員」となることができません。

2.「税理士法人」の名のもとで申告できる。

当然ですが従来の「税理士個人名」での申告のほか「税理士法人」の名のもとに申告が可能です。

3.社員は2名以上

社員は2名以上=税理士2名以上必要です。1名の状態が6ヶ月以上継続すると強制的に解散となります。


私個人の見解としては今回の「税理士法人制度の創設」は納税者の方々においても良いことだと感じています。
ただ、従来の「共同事務所」とは一線を画すことになるのは明白なので
よく検討した上で判断したいと考えています。

1.無限責任

そもそも「共同事務所」の発想は、経費の分担、人数を揃えることのスケールメリットの2点からくるもので、内部の業務は基本的にバラバラであると思われます。「無限責任」にあるということは、他の社員が作成した申告も当然チェックしないといけないですし、実質「連帯保証」と変わりません。

2.役員報酬

上記より、社員=税理士の役員報酬は「同額」が理想であると思われます。ただしここで問題なのは大抵の場合税理士に応じて「稼ぎ」に差が生ずるということです。
この「稼ぎ」に応じた「報酬」になると後々もめるもとになります。「共同事務所」経営のなかで喧嘩別れするケースがよくありますが、そのほとんどが「金銭トラブル」によるものです。責任が連帯なら報酬も連帯にしないとまずいと思うのですが。

よって、単なる「共同事務所」に毛の生えた「税理士法人」は基本的に破綻すると思います。大型の事務所は一人の「所長」が仕切ってしまうため、有能な職員はやっぱり独立するでしょうし、本当の「パートナー税理士」を増やしていくことは並みの努力では困難でしょう。

自分自身が来年4月1日以降「税理士法人」を設立するかは今後の命題ですが、明確なビジョンなしに設立は考えていません。

果たしてどうすべきか・・・。




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